私には、少し気がかりなこと、いや、心配なことがあります。
それは、ベトナムでの生活をスタートしたあなたが、“ベトナムの水”について、きちんと知らされていないのではないか?ということです。
ただでさえ、ベトナムという慣れない土地での生活。
あなたも、ふとした瞬間に、こんな不安を感じたことがあるのではないでしょうか?
”飲めない”としつこく注意される水道水は、うがいなど口に含むだけでも安全なのか?
カフェやレストランに行った時の水や氷は大丈夫なのか?
洗い物やお風呂などには、悪い影響がないのか?
日本の真夏の公園。
スポーツで軽く体を動かした後、水道水をガブガブ飲んだ経験が、あなたにもあるのではないでしょうか。
日本では、清潔な水を自由に使えることが当たり前でした。
しかし、ベトナムへ来て何度も耳にする、
「水道水は汚い」
という言葉。
歯みがき中に少し出血しただけでも、
「この水、本当に大丈夫だろうか……」
と不安がよぎることがあります。
結論からいうと、「ベトナムの水は汚い」という言葉は、少し大げさに語られすぎています。
ただ、実際に水を原因とする問題は度々起きていますし、何が大丈夫で、何に注意すべきなのか分からず、不安を感じる方が多いのだと思います。
このページは、そのような漠然とした不安に悩むあなたに、水に対する簡単な知識と対処法を知ってもらい、ベトナム生活の不安を減らしていただくことを目的として作りました。
具体的な内容をお伝えしておくと
» 「飲めない」と言われる水道水。本当の原因は…
» 飲み水はどれが良い?あなたに合った水の選び方
» ウォーターサーバーを使う時の、意外な注意点
» 水の業者に聞いても「大丈夫」としか言われない… 選び方とヒント
» うがい・歯みがきは水道水で充分?洗濯は?シャワーは?
» 用途に合わない浄水器を選ばないための、6つの確認ポイント
などの疑問に答えるようにしています。
専門用語や難しい言葉などは極力使わず、簡単に説明していきたいと思いますが....
私も説明が上手ではありません...
あれも書いた方がいいかな?あれも入れたほうがいいだろうか?
と思っていたら、文章量が当初の3倍近くになってしまいました...
是非読みたい部分だけ下の目次のリンクを活用いただけると嬉しいのですが、
「こんな長ったらしいページを読みたくないよ。」
という場合には、LINEから問い合わせいただくか、私の電話(090 6433069)までお電話ください。
誓って売り込みはいたしませんし、できるだけ手短かつ最善の方法で解決できるよう、分かりやすくお返事させていただきます!
それでは詳しい説明に入る前に、
「そもそもお前は何者だ?」
と疑問に思われますよね?
目次だけ表示させて頂いたら、まずは私の紹介をさせていただきますね。
この文章を書いている、私の名前は、
佐瀨 新(させ あらた)と申します。
ベトナムには、2014年5月から滞在しており、有限会社しゅんという会社の代表を務めています。
知っている方もいらっしゃるかもしれませんが....
実は、新鮮野菜のデリバリーをメインに行っている会社です。
「なんだ、水の専門家じゃないのか...」
と思われるかもしれませんが、どうかもう少しお付き合いいただけると嬉しいです💦
もともと私の専門は農業であり、しゅんでは、ベトナムで安心・安全な野菜をご自宅までお届けするサービスを展開してきました。
しかし、前任者から事業を引き継いだ私が、お客様へ新鮮で清潔な野菜を届けるうえで、非常に困ったことがありました。
それが、野菜を洗うための「きれいな水」です。
それまでは水道水で野菜を洗っていましたが、ときどき明らかに茶色く濁った水が出てきたり、取り付けたフィルターがわずか2週間で真っ黒になったりすることがありました。
「私たちは、本当にきれいな水で野菜を洗えているのだろうか?」
野菜の販売をしていても、その疑問が、どうしても頭から離れませんでした。
そこで、もっときれいな水を使うことができないかと、4か月以上にわたり、水そのものの性質やベトナムの水道事情、さらに浄水器の仕組みについて徹底的に調べました。
そしてたどり着いたのが、安全性が高く、さらに「きちんと浄水できているか」を自分自身でも簡単に確認できる浄水器でした。
しゅんでは現在も、水道水で汚れを落とした後、最後にこの浄水器の水を使い、野菜を2回に分けて洗浄しているんです。
ところが、その浄水器を使い始めたことをきっかけに、野菜の販売しか行っていなかった私たちに、思いもよらない転機が訪れました。
昔、しゅんではハノイのドンアイン郡の少し離れた所に、野菜の集荷・セットセンターを構えていて、毎朝そこで野菜をセットして配達していました。
ある日、数名の女性のお客様に、畑と集荷センターをご案内しました。
暑い中、ひととおり畑を見ていただいた後、センター内で野菜をセットする作業について説明していたときのことです。
突然、お客様の一人が驚いた声を上げました。
「今、スタッフさんが蛇口の水をそのまま飲んだんだけど、ヤバくないですか?大丈夫なの!?」
見ると、スタッフが蛇口から出た水を、そのまま飲んでいました。
驚いて取り乱すお客様と、「何がいけないのだろう?」とキョトンとしているスタッフ。
その様子を横目に、私は説明しました。
「あの蛇口の水は浄水器を通しているんです。私たちも飲み水として使っている水なので、大丈夫ですよ。良ければ飲んでみますか?」
まさにこの一言が、私たちが家庭用の浄水器を扱い始めるきっかけとなったのです。
そして最初は、数名のお客様に実際に使っていただきながらテストを重ねました。
色々と試行錯誤の中で始まり、お客様に使っていただく中でいただいたご意見をもとに少しずつ改善を繰り返し、さらにお友達をご紹介いただくようになり、1年後にはハノイ市内で150世帯近くのご家庭に浄水器をご利用いただくようになりました。
そして、その中でいただいたご意見をもとに、台所だけではなく、洗濯機用、洗面用、食洗機用など、用途に合わせた浄水器も取り扱うようになりました。
ここで、もう一度正直に申し上げます。
この経緯からもお分かりいただける通り、私はもともと水の専門家ではありません。
ただ、ベトナムで暮らす一人の生活者として、自分自身も水に悩み、
「自宅や会社で、安心して使える水をどうすれば作れるのだろう」
と考え、水について調べ、実際にさまざまな浄水器を使い、試してきました。
そして、お客様からいただいたご意見や、実際に使用してきた経験も含めて、少しずつ知識を積み重ねてきました。
このあと、そうした経験をもとに、浄水器にはどのような種類があり、用途によってどのように選べばよいのかについてもご紹介していきます。
もちろん、ここでお話しする内容をご覧いただいたからといって、私たちのサービスを使っていただく必要はまったくありません。
ただ、
「ベトナムで暮らすうえで、自分の家庭にはどんな水が必要なのか」
を考えるための、一つの判断材料として使っていただければと思っています。
浄水器を導入したいけれど、しゅんが信用できないということであれば、他の会社の浄水器を使ってもらっても全く問題ありません。
本当に、あなたとご家族の生活とライフスタイルに合った浄水器をお選びいただき、ベトナム生活がストレスのないものになることができたのであれば、とても嬉しいです。
私は、12年以上にわたるベトナム生活の中で、水に悩まされてきた方々から、さまざまなお話を伺ってきたのですが、、、
私は知っています。
・住んでいるアパートの貯水槽をのぞき、その状態に大きなショックを受けて、即日引っ越しを決めた方がいたことを知っています。
・赤ちゃんに使う水への不安から、ご家族の間で大きな騒動を引き起こしたご家庭があったことも知っています。
・お風呂上がりの原因不明の激しいかゆみに悩み、汗をかくことや入浴が怖くなり、外出を極端に避けるようになってしまった方も知っています。
あなたや、あなたの大切なお子様、ご家族には、そのような不安や不快な思いをしてほしくありません。
もちろん、浄水器を取り扱う立場の私の言葉を、1から100まで信じる必要はありません。
「本当にそうなのだろうか?」
と疑いながらでも、あなたの生活と状況に照らし合わせて読み進めていただければ嬉しいです。
ごめんなさい、、、
”安全”と書くと語弊があるかもしれません、、、
しかし、実はベトナムの水道水を供給している浄水場
皆さんが想像されている以上に、意外ときっちりしているんです。
実際に、ベトナムの浄水場(特にハノイとホーチミン)は、政府の厳しい基準値を基に定期検査を行っており、直接飲める水準に近い水が、浄水場の出口からは出てきているとされています。
少し意外に思われたのではないでしょうか?
実際に、2019年に廃棄物による水質問題が発生した際にも、水道局のトップが出てきて、浄水場の水の検査結果を出し、安全な水であると宣言した例もあります。
つまり、少なくとも浄水場から出た段階の水道水は、直接飲むとは言われていないまでも、リスクが少ない清潔な水は作られているのです。
では、危険と言われているだけで、実はそのまま飲むことができるの?
と言いたくなりますが、それでもなおベトナムの水道水はそのまま飲むべきではありません。
何故ベトナムの水道水は飲めないのか?
その原因は、浄水場の浄水技術や処理能力ではなく、浄水場からあなたのお家の台所の蛇口までの、ながーい道のりにあります
浄水場から出た水道水は、非常に長い道のりをたどって皆様のお家に向かいます。
その道の大半は、道路の下に埋められた水道管を通るのですが、その状態を見ると驚愕すると思います、、、
錆びで劣化してひび割れた配管、本当にボルトで繋がってるの?と言わんばかりの接続部分、少し触れただけでボロボロ崩れる壁、そしてしつこく水道管の底に溜まる砂とサビ、、、、
浄水場から出た綺麗な水は、これらを巻き込みながらあなたのご家庭まで届きます。
また、断水が起こったり、洪水で配管の外側の水圧が高くなった時には、配管の隙間などから汚水が流入することもあるので、水質が更に悪くなりやすいです。
この段階で既に飲用するのは躊躇するのではないでしょうか?
しかし、水道管よりも更に厄介なのは、皆様がお住まいの建物の問題です。
「建ったばかりの建物で、新しい配管だから大丈夫」
と思っていても、新品特有の薬剤や運搬時の汚れなどが残っている場合があります。
一方で時間が経って古くなった配管は、内側がサビて劣化し、はがれ落ちて水に混ざることもあります。
さらに、多くの建物では、水道水をいったん貯水槽にためてから各部屋へ送ります。
この貯水槽や途中の配管がどのように管理されているかは、住人どころか大家さんも把握していないことが少なくありません。
私がベトナムに来たばかりの頃、住んでいる建物の水が臭いので、業者が入った際に建物の貯水槽の状況を見させてもらいました。
その時見た貯水槽は、溜まった水には油膜が浮き、外壁はカビのようなもので真っ黒。
私は目の前の状態に信じられず、
「これって下水じゃないの?」
と思いましたが、業者さんから「これが生活用水で間違いないよ」と聞いてしまい、潔癖症でもないのに数日は水を使うのをためらいました....
こんな状態の水、飲めると思えるでしょうか。
つまり根本的な問題は、浄水場の水ではなく、その後に通る水道管と、建物ごとの水の管理です。
これこそが、「ベトナムの水がそのまま飲めない」といわれる正体なのです。
「セントラル浄水設備があるから、ここは大丈夫」は本当?
ベトナムで物件を探していると、建物の説明に、このような言葉を見かけることがあります。
「セントラル浄水設備完備!蛇口から出る水を、そのまま飲めます」
さて、この言葉をそのまま信じてもいいでしょうか?
結論から申し上げますと、セントラル浄水設備があるというだけでは、その水が安全に飲めるかどうかはわかりません。
私も長年、さまざまなレジデンスの水や設備を確認してきましたが、
「本当に飲めるかどうかは、設備の有無だけではなく、管理状態と実際の水質を確認しなければ分からない」
というのが実情です。
ハノイ市内Thanh Xuan区のある高級マンションでは、「セントラル浄水設備が導入されており、建物内のすべての水をそのまま飲める」という点を売りにしていました。
しかし、私たちの浄水器を設置してみると、使用を始めてすぐに、真っ白だったフィルターに茶色い跡がつきました。
さらに2か月後には、墨でも入れたのかと思うほど、フィルターが真っ黒に染まってしまっていました。
もちろん、これだけで完全に「この水は飲めない」と断定することはできませんが、飲むのに抵抗があるのは事実ではないでしょうか。
さらに、「この建物から出る水は、そのまま飲めます」と説明していたレセプションのスタッフ自身が、受付の隣に置かれたウォーターサーバーの水を飲んでいました。
自信満々にそう言うのであれば、水道水を飲めばよいのでは...?
とも思いましたが、さすがに聞けませんよね。
私たちがこれまで確認した範囲で、管理状態や設備の内容から「ほぼそのまま飲用できる」と思えたセントラル浄水設備付きのレジデンスは、ハノイ市内では1件だけでした。
※ただし、そのレジデンスについても、積極的に蛇口の水をそのまま飲むことはおすすめしていません。
ほかにセントラル浄水設備が入ったレジデンスであっても、
» 最後にフィルター交換などのメンテナンスをしたのが3年前
» 水質検査を行っていない
» 浄水設備や貯水槽の管理台帳がない
» フィルターの交換時期を誰も把握していない
といったケースもありました。
どれほど立派な浄水設備でも劣化しますので、水質を保つには維持管理と定期的な検査は欠かせないです。
また、建物の入口で水を浄化していても、その後に通る貯水槽や配管の状態によって、各部屋の蛇口から出てくる水の状態が変わる可能性もあります。
もし「蛇口から出る水をそのまま飲める」とうたっている物件があれば、次の点を確認してみてください。
» どのような方式の浄水設備を使っているのか
» フィルターを最後に交換したのはいつか
» 貯水槽を最後に清掃したのはいつか
» 設備や貯水槽の管理記録が残っているか
» 最新の水質検査報告書を見せてもらえるか
» 検査した水は、浄水設備の直後ではなく、実際の蛇口から採取したものか
そこまで確認して初めて、飲用に使えるかどうかを判断できます。
ベトナムにお引越しされたばかりのご家庭が、飲用水としてまず最初に使うものといえば、この19ℓほどの大きなボトル水ではないでしょうか。
最初から大家さんが用意していたり、レジデンスに備え付けられていることも多いので、ベトナムに来て、ひとまずこれを使うという方が多いと思います。
ボトル水は、正式な会社から仕入れる場合には、飲用として全く問題ない水です。
しかも、ウォーターサーバーであれば、ほとんどのタイプで時間を掛けずに熱湯や冷水もすぐに使えます。
しかし一方で、飲み水で使っていても、思いのほか不便だと感じることも多いのではないでしょうか?
まず気になるのが、あの大きいボトルの保管スペース。
大きなボトルを何本か保管しておく場所が必ず必要で、お掃除のたびに動かしたり、うっかり蹴って転びそうになったり、、、
地味に邪魔になってくるんですよね。
もしお部屋が広く、保管スペースは気にならなくても、今度は20㎏近いボトルの重さが嫌になってきませんか?
私のお客様の中には、ウォーターサーバーに取り付けようとボトルを持ち上げ、はめようとしてひっくり返す際に転んでしまい、腕と足を打ち付けて自力で立ちあがれず、レジデンススタッフさんに支えられながら病院に直行した、重い捻挫をしてしまった方もいました。
重い10㎏の米袋2つを同時に抱えて、胸の高さまで持ち上げてひっくり返すのと同じなのですから、特に女性にとっては相当な重労働ですよね。
また、この問題を何とかしたとしても、水を切らさないようこまめに管理する必要があります。
うっかり忘れてしまうと、いつ届くか分からない水の業者を延々と待つ必要があったり、時間通りに来ないため家でずっと待っていたり、その確認のやり取り自体がストレスになるというご相談もよく受けます。
また、ウォーターサーバーからシンクまで何歩歩かなければいけないでしょうか?
料理のたびに、ウォーターサーバーまで鍋を持って行き、ウォーターサーバーからチョロチョロと水を汲んでまたシンクまで戻る。
たったそれだけの手間ですが、繰り返すことで余計な時間が2分3分5分....と段々積み上がっていきます。
ここまでは、ボトル水を使っていて体感する不便さですが、もう一つ、意外と見落としがちですが、気を付けたい項目として「雑菌」があります。
ボトル水には、水道水のような塩素が入っていないのです。
ボトル水は塩素臭でまずくならないようにするため塩素は入っていませんが、そのため塩素にはあった殺菌効果が、ボトル水ではなくなってしまっています。
そのため、開封後に高温の場所で長時間放置しておくと、雑菌がワッと増えることがあります。
また、ウォーターサーバーの見えない内部にもこの水が残り続けるので、本来は菌の繁殖を抑えるために定期的な清掃が必要なんです。
ですが、実際に清掃しているというご家庭は、ほとんど聞いたことがありません。
ボトル水は、手軽に始められる安全性の高い飲料水ではありますが、保管場所や交換時の負担、水の管理、衛生面など、毎日の生活に大きな影響を与える方法でもあります。
さて、ここでひとつお聞きしたいのですが、一言で「浄水器」と言われて、あなたの頭の中には一体どんな姿形が思い浮かぶでしょうか?
蛇口の先にくっついたシャワーのようなもの
シンク下のホースにつながった長細いもの
シンクの脇に置かれ、細長い別の蛇口から出てくるもの
・・・・
など、具体的に想像できる人もいるかもしれません。
とはいえ、浄水器と言われても、漠然としすぎていて、ハッキリと思い浮かばない方も多いのではないでしょうか?
これはあなただけではなく、おそらく浄水器を取り扱っている会社の方でも同じことです。
「浄水器って何?どういう性質があるの?」
とだけ聞かれても、どういう用途向けのどういった浄水器なのかが分からなければ、実は答えようがないのです。
浄水器は、水の残量を心配せず、ほとんど手間なく、たくさんの清潔な水を使える、とても便利なものです。
しかし、浄水器の種類も浄水方式もたくさんあり、さらに数百数千のブランド名や会社名まで加わると、この時点でもうワケが分からなくなってきませんか?
しかも、当然ながら各社とも自社の浄水器を売りたいので、あなたが浄水器について聞いても、
「この浄水器は安全です」
「この方式は健康にいいです」
「他の浄水器にはこんな欠点があります」
と、それぞれ別の主張します。
すると、選ぶ側からすれば何が正しいのか分からず
「結局、一体どれを選べばいいの?」
となってしまいますよね。
実際、私がベトナムでお客様から最もよく聞かれる質問の一つが、
「浄水器の水は、そのまま飲めますか?」
というものです。
しかし、一言で「浄水器」といっても、大きなゴミだけを取り除く“ざる”のようなものから、水に溶け込んだ不純物をほとんど取り除く高性能なものまであり、それぞれの浄水器の役割はまったく違います。
飲み水としては厳しいものもあれば、用途によっては十分使えるもの、ペットボトル水とほとんど変わらない水を作れる能力を持つものもあります。
風邪薬で虫歯を治せないのと同じで、使いたい目的とご自身のこだわりや不安な点を治すための浄水器を選ぶ必要があります。
しかし、名誉のために言っておきますが、実は浄水器会社が嘘をついているわけではありません。
どの浄水の方法にも、設置のしやすさ、大きさ、水量の多さ、使いやすさ、除去できる物質などが違い、それぞれ長所と短所があり、説明の仕方を変えているだけなのです。
もちろん、自社に不利になるような情報は言いませんので、選ぶ側にはますます分かりにくくなってしまいます。
では、どうすれば自分に合った浄水器を選べるのでしょうか?
次の章では、難しい方式名を覚えなくても選べるように、あなたが使いたい用途
つまり、「何に使いたい水なのか」という視点から、対処法と合わせて見ていきましょう。
浄水器は、それぞれ得意な仕事が違います。
・砂やサビなどの大きな汚れを取るのが得意な不織布。
・塩素や臭いを除去する活性炭。
・中空糸膜やセラミック浄水器も、製品によってはかなり高い浄水能力があります。
もし、日本のように水道水に信頼性がある場合には、これらの浄水器は十分に力を発揮します。
しかし、前の章でご紹介した通り、ベトナムの水道水はこれらの浄水方式では除去しきれない重金属類などが混ざることがあります。
これらを除去できる浄水方式は、一般的な家庭用浄水器の中ではRO(逆浸透膜)フィルターを使用したものしかありません。
そのため、
「何が入っているか分からない水を、飲み水としてできるだけ安心して使いたい」
という場合には、RO浄水器は非常に有力な選択肢になります。
そのため、私たちも台所で飲み水として使用できることを想定して、RO方式を採用しています。
逆に
「建物からの水の安全性の証明と保証を受けられているから問題ない」
というような場合には、そのほかのタイプの浄水器のほうが使いやすいかもしれません。
RO浄水器には、
・一度に処理できる水量が少ない
・排水と電気が必要
・タンクも必要で設備が大型化する
などという明確な欠点があります。
まとめると
水道水の安全性が疑わしい場合には、RO浄水器の水以外は信頼性が低い。
しかし、水源の安全性が証明できるなら他の浄水器のほうが使いやすい。
という事になります。
シンクに取り付け、台所で飲み水を米とぎ・料理・すすぎ・うがいなどにも使用できるしゅんの浄水器について、詳しく知りたい方は、下のボタンをクリックしてご確認ください。
飲み水ほど直接意識しない方も多いですが、実際には料理を通して毎日のように口に入る水です。
そのため、実際には料理に使う水も、全て飲み水と同じ水準の水を使用するのが無難です。
しかし、ボトル水・ペットボトル水などを使用しているご家庭だと、全ての水を入れ替えるのは難しいですよね。
ここでは、できる限り水道水を使わなければいけない場合には、どれを使うべきかという視点で説明します。
◆米とぎ
お米とぎでは、たくさんの水を使います。
乾燥したお米は水を吸いますので、お米をとぐための水であっても、可能であれば清潔な水を使用してください。
難しい場合には、最初の水と最後に炊飯する水が最もお米に水を吸わせますので、水道水を途中で入れるとしても、この2か所の水だけでも清潔な水を使うのが無難です。
◆スープ・お茶・コーヒー等
加熱されるとはいえそれなりの量が体に入りますので、全て飲用基準の水を使ってください。
水を選ぶ際には、硬水や軟水によって味が大きく変化しますので、ご自身の好みに合った清潔な水を使用してください。
◆野菜を洗う水
残ったとしても少量のみになりますので、水道水で問題ありません。
しかし、サラダ用の生野菜は未加熱の水滴が残りますので、最後のすすぎだけでも清潔な水を使用してください。
◆茹で水
野菜や肉・卵などを茹でる水は、使用後に流してしまうようであれば水道水で問題ありません。
◆乾燥物を戻す水
干しシイタケや切り干し大根、海藻類などを戻す水は、清潔な水を使用してください。
干物を水やお湯で戻す際には、非常に多くの水を吸ってしまい、水質の影響を受けます。
◆しめ用の冷水
茹でた葉物やそうめんなどを冷水でしめる場合、途中までは水道水で問題ありませんが、最後の水だけはできるだけ清潔な水を使用してください。
この後は加熱処理をしないため、水質の影響がある可能性があります。
お話を聞いていても、ベトナムの氷に不信感を持つ人はとても多いと思います。
「何を大げさな」
「綺麗なレストランしか行かないから大丈夫」
「穴が開いている氷は大丈夫でしょ?」
と思われる方もいるかもしれませんね。
実際に被害を受けている方も多くはないかもしれませんが、これはそう単純な問題ではないんです。
まず前提として、レストランやカフェでは、氷は「自分で買っている」か「お店で製氷している」かのどちらかです。
もし買っているとすると安心化と思うかもしれませんが、
2025年にホーチミン市が実施した、食品用の氷の抜き打ち検査では、流通している氷のうち、約10%が不適合でした。
これは2015年の54.5%が不適合という状況からは改善していますが、依然として高い数値です。
また、これとは別に2025年7月にも無許可・無検査・無衛生証明の氷工場がたくさん摘発されていて、「正式な生産許可のない氷」がたくさん流通している可能性も十分になるんです。
このような安全証明などがないところから仕入れた安価な氷が、レストランやカフェで使用されている可能性も十分に考えられます。
また、お店で製氷している場合であっても油断できません。
綺麗なレストランであったり、できたばかりの清潔なカフェなどのお店は、きちんとやっているところももちろん多いのですが、稀に
・水道水をそのまま氷にしているところ
・簡単なフィルターだけを通して氷にしているところ
・浄水器を入れていたけど、全くメンテナンスをしていないところ
なども、実際に何件か見てきました。
結局実情は詳しく調べてみないと分かりません。
そして、「穴の開いた氷は大丈夫」といううわさもあてになりません。
穴の開いた氷が売れると聞いたら、皆どうするでしょうか?
同じ形にして売ろうとします。
大きな塊を砕いたような氷よりはきちんとしている可能性は高いですが、それだけを信用して安全だと決めつけるのは良くありません。
うがい・歯みがきは普通の水道水でやっているという方も多いのではないでしょうか?
基本的には、体調不良につながるほど大量に飲むようなケースはほとんど考えられませんし、水道水でも全く問題ないと思います。
しかし、うがい・歯みがき共に少量とはいえ水道水を全く飲み込まないようにするのは難しいです。
また、歯みがきでは傷がよく発生しますが、水質によっては傷口から菌が入り込んで体調に影響を与える可能性もあるといわれています。
特に小さいお子さんなどは、慣れない歯みがきやうがいですし、間違えてそれなりの量を飲んでしまうこともあるでしょう。
私の子供が4歳の時の話ですが
少しうがいに慣れてきたなー
と思った矢先
テンションが高くなって鼻歌を歌いながら、うがいの水を目一杯口に入れ、
ガラガラガラ…ゴックン!
といってしまい、焦りのあまりきつく𠮟ってしまった苦い経験があります(汗
そして、このようなことは小さい子供ではよくあるのではないでしょうか...?
どうしても気になる、万が一の事があったら嫌だ、という場合には、うがい・歯みがきの水だけでも、飲み水を使った方が安心です。
食器洗いには、基本的に水道水で問題ありません。
しかし、水滴が乾ききる前に使用する場合には注意が必要です。
水滴には細菌などが付着している可能性があります。
少量なので害が出る可能性は低いものの、赤ちゃんなどにとってはお腹を壊す原因になる可能性も否定できません。
小さいお子様が要る場合や、どうしても気になる場合には、最後のすすぎは清潔な水を使用することをお勧めします。
台所に取り付けるタイプの浄水器であっても、
更にベトナム、特にハノイで生活していると、水回りで気が付く方も多いのではないでしょうか。
蛇口やシンクにこびりつく黄ばみ
電気ケトルの底にへばりつく白い層
そう、「水垢」に...
当然のことながら、食器にもこびりついてきます。特にガラスコップなどは目立ちやすく、気が付いた方も多いのではないでしょうか?
水垢自体は害にはなりませんが、お風呂場のシャワーヘッドが詰まる一番の原因は実はこれなんです。
◆シャワーを使う
↓
◆シャワーヘッドの穴に水滴が残る
↓
◆乾いて穴の周りに水垢が残る
↓
◆再度シャワーを使う
↓
◆水垢の上に水滴が残る
↓
◆水垢の上に水垢が重なって残る
.....
を延々と繰り返すことから、どんどんシャワーの穴が詰まっていきます。
少し面倒ですが、シャワーを使い終わった後に軽く水滴を拭きとるか、軟水器を使用することで水垢を防ぐことができます。
おそらく、ほとんどのご家庭で、水道水をそのまま使用されていると思われます。
シャワーやお風呂、洗顔はじめ、手洗いなどでも影響が出やすいものとして、「残留塩素」と「硬度」が挙げられます。
◆残留塩素
ベトナムの暑い夏
子供達と一緒にプールで楽しく泳いだという方も多いのではないでしょうか?
楽しい時間もあっという間に終わり。
プールから上がってシャワーを浴びると、髪が本当にゴワゴワ....
よく洗えばマシになるかと思っても全然ダメで、頭皮まで指が入っていないんじゃないか、と思うほどゴワゴワになってしまった、、、
こんな経験が一度はあるのではないでしょうか?
これは、雑菌の繁殖しやすいプールで、菌の繁殖を抑える殺菌剤として入れられている残留塩素の影響によるものです。
塩素の強い抗酸化作用が、髪や肌に大きなダメージを与えます。
そして塩素は、安価で害が少ないので、浄水場でも入れられています。
濃度はプールほど高くないとしても、当然、水道水にも含まれています。
ましてや、ベトナムでは塩素の管理が意外といい加減で、本来投入される基準の5倍の濃度を検出したこともあるそうです。
逆に、濃度が低すぎて雑菌が繁殖しやすい水道水になるというケースもあるようですね。
菌の発生を抑えるために入れているものとはいえ、これがシャワーの際には髪質や肌には影響を与えてしまいます。
もちろん、塩素よりも害が多い細菌を発生させないよう、安全の入れられているものなので、塩素が悪者というわけではないのです。
そのため、塩素は使う直前に除去できれば助かりますよね。
そして、塩素を除去するために効果的なのが「活性炭」です。
活性炭には、水道水の臭いなども軽減する効果もあります。
もしお風呂やシャワーに使う水道水を良くしたいのであれば、最低でもこの「活性炭」のフィルターが入っているものを使用したほうがいいでしょう。
浄水シャワーヘッドを使用する際には、ほとんどがこの「活性炭」が使われていると思います。
◆硬度
テレビなどで、よく「硬水」「軟水」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
しかし、実際にどういう性質のもので、どういう違いがあるのかを理解している方は、意外と少ないみたいですね。
かなり簡単に言ってしまうと、水の中に溶け込んでいるカルシウムとマグネシウムの量が多いほど硬水、少ないほど軟水となります。
硬度が高いほど、ミネラル分が多い水となり、便秘の解消や水を飲んでミネラル分の補給をする分には有利です。
しかし、デメリットが多く、上の項でもお話しましたが、水回りにこびりつく水垢の主要因です。
水回りだけでなく、お風呂後の髪の毛や肌にも悪影響があります。
石けんやシャンプー・洗顔フォームなどは硬度が高いほど泡立ちが悪くなるので、たくさん使う必要が出てきます。
基本的に髪や肌への影響が少ない硬度が低い水(軟水)を使ったほうがいいのですが、
残念なことに、RO浄水器と軟水器以外の浄水器では、水を軟水に変えることはできません。
RO浄水器は、水量が弱いという最大の弱点がありますので、お風呂やシャワーの水としては使えません。
もし硬度まで下げた水を使いたい場合には、軟水器の導入をおすすめします。
シャワー室に取り付けることのできるタイプの軟水器はほとんどありませんが、ごわごわの髪やお風呂上がりの肌の痒みにお悩みの方は、ぜひ一度こちらをご覧ください。
【では、赤ちゃんのお風呂は大丈夫?】
ベトナムで白いシャツを洗濯していると、いつの間にか
「あれっ?こんな色だっけ?」
と思うことがあるかもしれません、、、
黄ばみの原因もいくつかありますが、やはり砂やサビがくっついてしまうために起こることが多いです。
「頻繁に洗濯したくないから、お気に入り白い服をあまり着なくなった。」
「シャツを毎回クリーニングに出している。」
というお話もたまにお聞きします。
もし自宅で、長い間白く保ちたいのであれば、5μフィルターや中空糸膜フィルターを導入することを検討してもいいかもしれません。
中空糸膜の方が除去性能が高いですが、黄ばみの原因になる砂やサビは5μフィルターなどでも十分取り除けますので、コストとの兼ね合いで決めてみてください。
また、活性炭も合わせて入れると、塩素臭や水道水に付いている臭いを除去できるので、洗い上がりの後の臭いが気になるという方は、活性炭フィルターも合わせて活用するといいでしょう。
そして、更に洗濯にこだわりたいという方は、軟水器をあわせて導入することで効果を最大化できます。
軟水には、洗剤の邪魔になるミネラル分が少ないことから少量の洗剤で通常の水以上の洗浄力を引き出せる効果があります。
また、水垢が大幅に減るので、服もふっくら柔らかく仕上がるうえに、洗濯機に掛かる負担も減らします。
シャワーでも洗濯機でも使える軟水器についてはこちら
飲み水、料理、シャワー、洗濯――。
一口に「水をきれいにする」といっても、用途によって必要な水量も、取り除きたいものも、適した浄水器も異なります。
例えばRO浄水器は、水に含まれる不純物の大半を取り除くことができます。除去性能だけで比較すれば、頭一つ抜けた方式で、RO水を全ての用途に使えれば問題はほとんどないことでしょう。
しかし、その一方で、水をつくる速度は遅く、装置も大型で、シンク下のかなりの場所を占領してしまいます。
さらに加えて、電源や排水が必要になり、かなり邪魔に感じる方もいます。
また、家庭用の機種では、1時間につくれる水の量が10ℓ程度のものが多いのですが...
これでは、飲み水や料理には使えても、シャワーや洗濯に必要な水量をまかなうことは、まずできません。
だからこそ、浄水器を選ぶときには、最初にその用途で必要な水量を確保できるかを確認する必要があります。
そのうえで、
・水の中から、何を取り除きたいのか
・何が取り除かれ、何が残るのか
・通した水が、どのような性質に変わるのか
・その結果、自分が望む水質になるのか
という順番で考えなければなりません。
ここを間違えると、すべてが狂います。
・飲める水になったと思っていたのに、実際には水道水とほとんど変わっていなかった
・痒い肌への変化を期待して導入したのに、原因となる成分を取り除けていなかった
・衣類への良い影響を期待していたのに、洗濯に有利な水質へ変わっていなかった
そのようなことにならないよう、単に「浄水器を通した水だから安心」と考えず、用途と目的に合った方式を選んでください。
そして、上の章では飲み水、料理、シャワー、洗濯など、用途別に適した浄水器をお伝えしてきました。
次の章では、浄水器を「仕組み別」に分け、それぞれ何を取り除くことができ、どの用途に適しているのかをお伝えします。
【導入後も、きちんと合った水かどうかを確認できますか?】
浄水器を導入した直後は、水に対する不安が減り、頭の中の霧が晴れたような気持ちになるかもしれません。
しかし、1か月、2か月と使い続けていると、
「フィルターは劣化していないだろうか」
「導入したときの水質は、今も維持されているのだろうか」
という新たな不安が生まれてきます。
そのため、導入時の性能だけではなく、使用中の状態を確認できるかどうかも重要です。
例えば、RO浄水器ではTDSメーターを使い、原水と浄水の数値を比較することで、きちんと機能しているかを簡易的に確認できます。
軟水器では硬度試験紙などを使い、水の硬度が十分に下がっているかを確認できます。
ただし、全ての浄水器が、あなたの望んだままの水質になっているのか、そしてそれが維持されているのかを簡単に計測できるわけではありません。
導入前には、次の点も確認しておきましょう。
・性能をどのような方法で確認できるのか
・水質が悪化すると、数値や水の状態がどのように変わるのか
・誰が、どのくらいの頻度で確認するのか
・フィルターの交換時期を何によって判断するのか
・問題が見つかった場合、どのような対応を受けられるのか
導入後も性能を確かめられ、必要なときに適切なメンテナンスを受けられるところまで含めて、浄水器を選ぶことが大切です。
1.と内容が重複することではありますが、必要な水量は、家族の人数や使用目的によって異なりますので、事前にどのくらい必要かを調べてください。
「1日に何リットル使えるか」だけでなく、蛇口から水が出る速さも重要です。
特に、使用量の多い家庭や飲食店では、ろ過性能が高くても水の供給が追いつかなければ、そもそも使えなくなってしまいます。
部屋から出てくる全ての水をRO浄水器の水にしたいとよく言われます。
確かに最も理想的で何の心配もいらなくなる方法ですが、実現するためには部屋を一つ浄水器専用部屋にしたうえで、車一台が楽々買えるほどのコストが掛かると思われますので、現実的とは言えません。
そのため、水量が必要な用途に関しては、必要な水量の中での浄水器を選ぶ事が重要です。
基本的には、どのような浄水器であっても、あなたが望んだ結果を維持するためには、定期的なフィルター交換やメンテナンスが必要です。
交換や清掃を行わずに使い続ければ、浄水ができなくなるだけでなく、フィルターケースの中に溜まった不純物で、前よりも不衛生になる...というような可能性もあります。
ご自身で浄水器を購入される場合には、必ず使用する水量を計算し、フィルター交換がどれくらいで必要になるのかを事前に知っておいてください。
また、海外(日本含む)の製品を使っている場合には、そのフィルターや劣化しやすい部品が、ベトナムで手に入るのかも事前に調べてください。
ベトナムでは、海外製のフィルターや部品がないという事もよくあります。
蛇口の先端に付ける浄水器や、浄水シャワーヘッドなどを取り付けたはいいが、ベトナムではフィルターが手に入らず次の帰国まで交換できない!
という事態に陥らないように気をつけてください。
もし浄水器の会社にメンテナンスを依頼する場合には、事前に交換頻度も相談しておくべきです。
また、ベトナムでは部品のもろさなども重なって、水漏れリスクなどもあります。
水漏れの緊急時は誰が修理できるのか?点検でそれは発見できるのか?保証期間やもし故障が起きたときに、すぐに対応してもらえるのかまで確認しましょう。
浄水器を入れたくても、その浄水器がそもそも導入できなかったら意味がありません。
まずは設置を依頼する前に、下記を確認してください。
1.設置スペース
まずは、浄水器の大きさがどのくらいで、それを置くスペースがあるかを確認して下さい。
当然ですが、意外と設置当日になって
「やっぱり設置できませんでした」
というケースもよくあります。
2.設置許可
そもそも、浄水器の設置にあたり、オーナーや建物の管理者に事前に許可を得なければいけない可能性があります。
設置する浄水器について大まかに説明し、事前に確認を取ってください。
基本的には、原状復帰可能で問題を起こさなければ大丈夫ですが、無許可で設置して水漏れ被害や破壊行為をされてしまったという事になると、後になってもめる可能性があります。
3.原状復帰が必要か
浄水器の形式によっては、シンクや台所、壁などに穴を開ける必要が出てくる場合もあります。
ベトナムの現地の会社は、無許可で破壊することもありますが、基本的に元に戻せるのか戻せないのかを確認し、戻せない場合には必ずオーナーか管理者に許可を取ってください。
4.水源をどこから取るか。
ベトナムでは、使いやすい位置に水源がない場合が多いです。
洗濯機が台所の下に埋まってしまっていたり、水源が簡単に外せない構造になっていたりします。
事前にどこから水を引きたいかを写真に撮って、設置者と共有しておくことをお勧めします。
また、RO浄水器の場合には、電源・排水も追加で必要になり、これを繋げる経路も事前に相談しておかなければいけません。
5.特殊な部品が使われていないか
高級レジデンスなどでは、ヨーロッパ基準の大きさの部品が使われているものもたくさんあります。
ベトナムではほとんど手に入らない大きさの部品が使われていることもあり、そのような場合には設置が難しいケースがあります。
これは個人で確認するのは非常に難しいので、心配な場合には、浄水器を取り付ける業者に確認してもらうのがいいでしょう。
意外と見落とされがちなのが、この「継続的に掛かるコスト」です。
浄水器を水質を維持したまま使用したいのであれば、初期の導入費用に追加で、フィルターなどの維持管理のコストも掛かってきます。
メーカー側が推奨するフィルターの交換時期を必ず確認して、あなたの用途ではどのくらいのフィルターの交換時期は、水道水の状態や家族の人数、使用量によっても変わります。
目安として、3人家族の平均的な水の消費量を下記に記載しておきます。
※上記は使用水量から単純計算した目安です。実際の交換時期は、水質・使用環境・メーカーが定める使用期限などによって異なります。
また、フィルター交換の目安が、日本の水道水で試験した結果の場合には、ベトナムの水道水をろ過する場合には早く劣化し交換が必要になる可能性もあります。
浄水器本体が安く導入コストは低くても、フィルターが意外と高額で、フィルター交換も予想よりも頻度が上がりびっくりするほどコストが掛かってしまった。
という事にならないように、事前に注意して下さいね。
上でも紹介しましたが、ベトナムとはいえ、水道水は間違って少量飲んでしまったからといって、直ちに体調に重大な影響が出るといったケースは考えにくいです。
しかし、ベトナムでは水道水に有害物質が混じることで問題になるという記事を度々目にします。
また、重金属汚染も長期に渡り摂取し続けると害が大きくなる可能性があります。
ここで問題となってくるのは、
「あなた自身がどれほどまで許容できるのか」
ということです。
煮沸でも気にしないというご家庭もあれば、お皿に付く1滴の水が気になって仕方がないという方もいます。
家から出てくる全ての水がRO浄水器レベルの水になれば安心でしょうが、実際にはこのようにすることは不可能です。
難しい話をするつもりはありませんが、実際にどの用途で使う水が、どれだけ気になるのかを先に考えてみてください。
前の章で紹介した用途別の紹介でも、あまりこだわらないというのであれば、浄水器は全く付けなくても良いかもしれません。
赤ちゃんを育てていて、有害なものは可能な限り全て取り除きたいというのであれば、水が出る全ての個所に浄水器を通すという極端な選択肢であっても、検討する余地は大いにあり得ます。
水に対する悩みが深いようであれば、できるかぎり綺麗な水を使ったほうがいいでしょう。
浄水器販売員に惑わされない
浄水方法・フィルターの見方
ここまでさまざまな浄水方法について説明してきましたが、まだ「分かりにくい」と感じる点があるかもしれません。
それは、結局のところ、浄水器のどこを見て選べばよいのか分からないということです。
「水の用途別」の項では、飲み水や料理、シャワー、洗濯など、用途から適した浄水器を紹介しました。
この章では逆に、浄水器の性能表に記載されている浄水フィルターの種類から、その浄水器がどのような用途に向いているのかを判断できるようにしていきます。
・それぞれのフィルターにはどのような性質があり、何を除去できるのか。
・そして、それはどのような用途に使えるのか。
・逆に向いていない用途は何か。
この最低限の見方さえ覚えておけば、私のような怪しい浄水器販売店の説明をただ鵜呑みにするのではなく、
あなたが得たい結果に合った浄水器なのかを、あなた自身で判断できるようになります。
不織布フィルターは、細かな繊維を幾重にも重ね、水の中に浮いている砂やサビ、泥などの粒状の汚れをこし取るフィルターです。
そのままでは、水質を大きく変える効果はありません。
大きな汚れを簡単に落としますので、レジデンスの水の入り口や、浄水器の最初のフィルターとして設置され、これよりも高性能なフィルターを守る役割を持ちます。
水質を大きく変えるというものではなく、これだけが単体で使用されることはあまりありません。
しかし、洗濯機に設置した場合には、洗濯物の黄ばみの大きな原因となる物質は除去できますので、洗濯という用途に限れば、単独でもそれなりの効果が期待できます
主に除去できるもの:砂、サビ、泥などの粒状の汚れ
向いている用途:洗濯、ほかのフィルターの保護用
向いていない用途:水質を単独で大きく変えること
性能表での記載:日:「不織布」ベトナム:「vải không dệt」その他:「1μ」「5μ」「10μ」
家庭用の浄水器で最もよく使われるタイプのフィルターです。
ほとんどのタイプのシャワーヘッドでは、この活性炭がメインのフィルターとして活躍します。
活性炭が得意な仕事は、残留塩素と臭いの除去です。
塩素は、肌や髪に悪影響を与えるので、シャワーやお風呂に付けるには非常に相性がいいフィルターです。
また、手が荒れやすいという人は、洗面台や台所に付けてもいいでしょう。
水道水由来の臭いも除去しますし、わずかですが塩素は洗濯物にもダメージを与えますので、洗濯機に取り付けても効果があります。
ただし、重要なのは「飲み水としての安全性にはあまり影響がない」ということです。
元の水道水が信頼できない場合には、活性炭を通したからといって飲み水として使用するのは避けたほうがいいでしょう。
主に除去できるもの:残留塩素、臭い、一部の有機化合物
向いている用途:シャワー・お風呂・洗濯
向いていない用途:飲用
性能表での記載:日:「活性炭」ベトナム:「than hoạt tính」その他:「GAC」
2.の活性炭を粉末にして圧縮し、筒状の固まりにしたフィルターです。
「圧縮固形活性炭」「ブロック活性炭」「カーボンブロック」と呼ばれることもあります。
普通の活性炭フィルターよりも、更に残留塩素や臭いの除去性能が高くなっています。
また、有機化合物など、体に有害な物質もある程度除去ができます。
しかし、細菌類や重金属類などの除去には向いていません。
通常の活性炭フィルター同様、このフィルターを通せば飲めるようになると決めつけるのはよくありません。
また、水の勢いが弱いという弱点もありますので、シャワーなどの用途には向きません
主に除去できるもの:残留塩素、臭い、一部の有機化合物など
向いている用途:洗濯・洗面台・飲用以外の台所
向いていない用途:飲用
性能表での記載:日本語:「高密度活性炭」「圧縮活性炭」「ブロックカーボン」/ベトナム語:「than hoạt tính dạng nén」「lõi than nén」
セラミックフィルターは、陶器でできた非常に細かい網のようなフィルターでろ過する方式です。
水を上から入れて、ポタンポタンとゆっくり水をろ過するポット型浄水器でよく採用されているフィルターです。
上の3つのフィルターと違い、細菌や原虫を除去できる可能性はあります。
しかし、まだ飲用にするには少し不安が残ります。
まず、セラミック自体が性能にバラつきがありますので、高性能なものは細菌などを除去できます。
しかし、性能が低いものは、不織布をちょっと良くした程度の除去性能にしかならず、もちろん細菌などの除去はできません。
また、活性炭と組み合わせていない場合には塩素は除去できませんし、重金属類などはほぼ素通りしてしまいます。
信頼して飲めるという性能のものではありません。
主に除去できるもの:砂、サビ、濁り、浮遊物、製品によっては一部の細菌や原虫
向いている用途:ミネラルウォーターなどの飲み水の前処理など
向いていない用途:水道水をろ過して飲み水にすることには向かない
長期間使うと、フィルター内部で細菌が増殖します。
表面を洗って繰り返し使用できる製品もありますが、削りすぎたり、ひびが入ったりするとろ過性能を維持できなくなります。
また、性能表では、孔径、絶対孔径か公称孔径か、細菌などの除去性能があるか、処理水量、流量など確認しておいた方が良い事項が多く、信頼して使うには知識と手間が必要です。
性能表での記載:日本語:「セラミックフィルター」「陶器フィルター」「セラミック膜」/ベトナム語:「lõi lọc gốm」「lõi Ceramic」
中空糸膜は、ストローのような細い繊維を何本も束ねたフィルターです。
上まで紹介してきたどのフィルターと比べても、除去性能は明らかに1段階上になります。
しかし、これでもまだ信頼してベトナムの水道水を飲用に変えられるかといわれると難しいです。
このフィルターは大きな砂やサビ、細菌や原虫は簡単に除去しますし、それよりもはるかに小さい一部のウイルスまでも捕捉して除去できますが、鉛や水銀・ヒ素などをはじめとする重金属類など、水に溶け込んでいる成分の多くは、ほとんどそのまま膜を通過してしまうからです。
しかし、もしどうしてもミネラルを残した水道水を飲み水として使いたいという場合には、必ず入れてほしいフィルターです。
また、これ単体では、残留塩素や臭いを取り除く性能もほとんどないので、活性炭フィルターなどと組み合わせて使用してください。
主に除去できるもの:砂、サビ、濁り、微粒子、細菌、原虫など
向いている用途:ミネラルを残した飲み水、料理、洗い物、比較的多くの水量が必要な用途など
向いていない用途:完全に信頼できない水をろ過して飲用する用途には向かない
また、ウイルスを除去できるかどうかは、UFという名称だけでは判断できません。孔径や膜の状態によって性能が違うので、ウイルス除去まで必要な場合は購入前に確認してください。
また、性能表に「MF」と記載されている場合は、UFより目の粗いろ過膜で、UFに比べて浄水性能が低い可能性があります。
性能表での記載:日本語:「中空糸膜」「限外ろ過膜」「超ろ過膜」「UF膜」/ベトナム語:「màng lọc sợi rỗng」「màng siêu lọc」「màng UF」
RO膜は、これまで紹介したフィルターとは、浄水する方法が根本的に異なります。
そして、きちんと機能している限りは「安全に飲める水」が出てくることを保証します。
というのも、
◆実際に、中東や海上のクルーズ船などでは、RO浄水器で海水を飲み水に変えて、安全な水を確保しています。
◆世界保健機関WHOは、鉱山付近の重金属で汚染された地域の川の水を使う場合、飲み水としてRO浄水器の利用を積極的に推進しています。
◆食品はじめ、染物や半導体工場など、「不純物が水に少しでも混じると致命的な結果となる用途」での水処理に使用されます。
◆DasaniやAquafinaなどのペットボトル水も、少し処理工程は増えていますが、このRO浄水器でつくった水を詰めて販売しています。
砂やサビ、細菌、ウイルスなどを除去するだけでなく、水に溶け込んでいる塩類、ミネラル分、重金属類や有機溶剤に至るまでほとんど除去してしまうのが、ROの大きな特徴なのです。
なぜここまで安全な水になるのかと疑問に思われるかと思います。
実は、この膜には、、、、
正確にいうと穴が開いていません!
浸透圧という科学的な現象を利用して、水に圧力をかけることで、水分子を膜の反対側へ通すのです。
そして、残った不純物の水は、そのまま排水して捨ててしまいます。
証拠というわけではありませんが、RO水を使っていると、
・電気ケトルに水垢が残りません
・すすぎに使うと、食器の水切りの受け皿にも水垢が残りません
・水質の精密検査をしても、ほぼ全ての項目で不純物が検出されません
ちなみに、結果として水の中の不純物がほとんどなくなるため、「超軟水」になります。
ではこれほどまでの浄水器が、なぜ大きく普及していないのでしょうか?
実は、安全性を高めるための最良の方法である一方で、浄水器の大きさ、電力や排水が必要であり、水量も弱いなど、明確なデメリットが存在するためです。
また、性能を維持するためには定期的なフィルター交換やメンテナンスが欠かせません。
しゅんでは、この水質を維持するためのメンテナンスまで行う浄水器リースを行っています。
デメリットを含め確認したい方は、こちらからご確認ください。
主に除去できるもの:砂、サビ、細菌、原虫、ウイルス、塩類、ミネラル分、重金属類、有機化合物、農薬、他多数
向いている用途:飲み水、料理、赤ちゃんのミルク、お茶、コーヒー、食器のすすぎなど、口に入り安全性を優先したい用途や、水垢を残したくない用途
向いていない用途:シャワー、洗濯など、一度に大量の水を必要とする用途
性能表での記載:日本語:「RO膜」「逆浸透膜」/ベトナム語:「màng lọc RO」「màng thẩm thấu ngược」/その他:「Reverse Osmosis」
イオン交換樹脂は、実は浄水器とは言えません。
実は、このイオン交換樹脂に水を通しても、不純物の量はほとんど変わらないからです。
当然のことながら、飲用には使えませんし、これを通したところで安全性は変わりません。
これは、水の「硬度」を下げて軟水にする、軟水器に使われます。
では軟水になったところで、どういうメリットがあるのか?
と思われるかもしれませんが、実は多岐にわたるメリットがあります。
まず、硬度を下げると、水回りの大敵である水垢がなくなります。
水垢くらい大したことないと思われるかもしれませんが、水垢は、工場などではお湯を沸かすボイラーなどはじめ、水やお湯を扱う機器にとって致命的な故障をもたらすのです。
また、カルシウムやマグネシウムは、石鹼の界面活性剤成分と反応して洗浄力を下げ、結果的に大量の洗剤が必要になりますし、石鹼カスを発生させて髪や肌に悪影響を与えます。
そのため、軟水は肌や髪の影響をやわらげつつ、石けんやシャンプーの節約にもなり、シャワーにとても向いています。
また、洗濯でも同様に効果があり、使う洗剤の量を減らしつつも洗浄力を上げ、石けんカスのないふわっとした仕上がりの服になります。
主に除去できるもの:カルシウム、マグネシウムなどの硬度成分
向いている用途:シャワー、洗濯、食器洗い、給湯器や医療機器などの水垢対策
向いていない用途:それ以外すべての用途に向かない
性能表での記載:日本語:「イオン交換樹脂」「陽イオン交換樹脂」「カチオン樹脂」「軟水樹脂」/ベトナム語:「hạt nhựa trao đổi ion」「hạt cation」「hạt nhựa làm mềm nước」
ここまで、ベトナムで使われている水の種類から、用途ごとの使い分け、浄水器を選ぶときの確認ポイント、フィルターごとの違いまで説明してきました。
長い文章となってしまいましたので、最後にもう一度だけ、用途ごとの選び方を簡単におさらいします。
◆飲み水・赤ちゃんのミルク
大切なのは、「最も高性能な浄水器」を選ぶ必要は、必ずしもないということです。
RO浄水器は幅広い不純物を取り除けますので、とても清潔な水ができますが、大量の水を使うシャワーや洗濯には向きません。
一方、構造の簡単なフィルターでも、洗濯の砂やサビ対策など、用途によっては十分に役立ちます。
どれほど優れた道具でも、使う場所を間違えれば、本来の力を発揮できません。
浄水器を選ぶときは、まず次の順番で考えてみてください。
1.何に使う水で、どの程度の水質が必要なのかこの順番で考えれば、浄水器会社の説明や、有名な方式名だけに惑わされることなく、あなたが本当に必要としている浄水器を選びやすくなります。
とはいえ、これだけを見ながら、ご自身の用途や状況に完全に合ったフィルターの種類や除去性能を自分だけで判断するのは、簡単なことではありません。
浄水器は、一旦設置すると、もう後戻りできないコストや手間をかけてしまうものもありますので、慎重に導入しましょう。
もし分からないことがあれば、性能表や浄水器の写真と一緒に、
・何に使いたいのか
・何に困っているのか
・どの浄水器を検討しているのか
を、下のLINEまでお送りください。
私たちが取り扱っていない浄水器についてでも構いませんし、無理にしゅんの浄水器をおすすめすることもありません。
私は、ベトナムで生活する日本人の不安を、できる限りなくすために活動しています。
困ったらまずは私達までご連絡ください。
あなたの用途には何が必要で、その浄水器で目的を満たせそうなのか、できる限り分かりやすくお返事いたします。
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